ROE計算ツール(自己資本利益率)
ROE(自己資本利益率)は、株主から預かった自己資本を使って当期純利益をどれだけ生み出したかを見る指標です。当期純利益と期首・期末の自己資本を入力すると、平均自己資本とROEを同時に計算できます。
ROEを計算する
入力後に「ROEを計算」を押すと、平均自己資本とROEを表示します。
ROEの計算式・求め方
ROE(%)= 当期純利益 ÷ 平均自己資本 × 100
平均自己資本 =(期首自己資本+期末自己資本)÷ 2
当期純利益は一定期間の成果なので、分母も期首と期末の平均を使うと期間の対応をそろえやすくなります。期末自己資本だけを使う簡易計算もありますが、企業間・年度間で比較するときは同じ計算方法を継続してください。
ROE計算の具体例
| 項目 | 数値 | 計算 |
|---|---|---|
| 当期純利益 | 8,000万円 | 入力値 |
| 期首自己資本 | 9億円 | 入力値 |
| 期末自己資本 | 11億円 | 入力値 |
| 平均自己資本 | 10億円 | (9億円+11億円)÷ 2 |
| ROE | 8.0% | 8,000万円 ÷ 10億円 × 100 |
ROEが8.0%でも、それだけで高い・低いとは断定できません。同業他社、過去数年の推移、利益の一時要因、借入金の増減を合わせて確認します。
当期純利益と自己資本はどこを見る?
| 入力項目 | 主な確認先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 当期純利益 | 損益計算書 | 連結・単体、親会社株主帰属利益など採用する範囲をそろえる |
| 期首自己資本 | 前期末の貸借対照表 | 期末と同じ定義の自己資本を使う |
| 期末自己資本 | 当期末の貸借対照表 | 増資、配当、自己株式などの大きな変動を確認する |
ROEの目安は同業比較と推移で見る
ROEの目安は業種や資本構成で変わります。資産を多く必要とする業種と、少ない資本で事業を運営できる業種では水準が異なるため、単一の基準だけで判断しないことが重要です。
- 同じ業種・近い事業モデルの企業と比較する
- 単年度ではなく3〜5年程度の推移を確認する
- 利益増加による上昇か、自己資本減少や借入増加による上昇かを分けて見る
- 特別利益・特別損失など一時要因が大きい期は補足して読む
ROE・ROA・ROIC・自己資本比率の違い
| 指標 | 主な分子 | 主な分母 | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| ROE | 当期純利益 | 自己資本 | 株主資本に対する収益性 |
| ROA | 利益 | 総資産 | 保有資産全体の効率 |
| ROIC | NOPAT | 投下資本 | 事業に投じた資本の効率 |
| 自己資本比率 | 自己資本 | 総資産 | 財務の安全性と資本構成 |
ROEだけでは借入金の影響を切り分けにくいため、資本全体の効率を見るROIC計算ツールや、財務安全性を見る自己資本比率計算ツールと併用すると整理しやすくなります。
ROE計算で注意したいケース
- 平均自己資本が0以下の場合、通常のROE比較には向かない
- 自己株式取得や大幅な配当で自己資本が減ると、利益が同じでもROEは上がる
- 多額の借入で利益を増やした場合は、ROEと合わせて負債や資本コストも確認する
- 四半期利益を使う場合は、年率換算の有無と自己資本の期間をそろえる
- 本ツールの結果は財務分析の参考値であり、投資判断や経営判断を保証しない
ROE計算のよくある質問
当期純利益 ÷ 平均自己資本 × 100です。平均自己資本は通常、期首自己資本と期末自己資本の平均で求めます。
簡易計算はできますが、年間利益との期間対応を考えると期首・期末平均が使いやすい方法です。比較する数値は同じ計算方法にそろえてください。
一律の基準だけでは判断できません。同業他社の水準、自社の複数年推移、利益の持続性、借入金と自己資本の変化を合わせて確認してください。
数式上の値は出せますが、平均自己資本が0以下のROEは通常の収益性比較に適しません。本ツールでは注意メッセージを表示し、ROEの算出を止めます。
ROEは自己資本、ROAは総資産、ROICは投下資本に対する利益率です。株主視点、資産全体、事業資本という測定対象の違いがあります。