財務分析・資産効率
総資産回転率 計算ツール
売上高と期首・期末の総資産を入力すると、平均総資産、総資産回転率、総資産回転期間を無料で計算できます。まずは入力例で結果の見方を確認し、自社の決算数値に置き換えてください。
総資産回転率を計算する
同じ対象期間・同じ単位の金額を入力してください。
計算結果
入力例売上高5億円、平均総資産3億円の入力例です。
総資産回転率(回/年)
表示上限3回の補助表示です。業種別の合否判定ではありません。
- 平均総資産
- 3億円
- 総資産回転期間
- 約219日
- 総資産の変化率
- +14.29%
入力値はこのページのブラウザ内で計算します。サーバーへの送信やアカウント登録はありません。
総資産回転率の計算式・求め方
総資産回転率 = 売上高 ÷ 平均総資産
平均総資産 =(期首総資産 + 期末総資産)÷ 2
総資産回転期間 = 365日 ÷ 総資産回転率
総資産回転率は、会社が持っている資産を使って、対象期間にどれくらいの売上高を生み出したかを見る指標です。結果の単位は「回」または「回転」で、1.50回なら平均総資産に対して売上高が1.5倍だったと読みます。資産が物理的に1.5回入れ替わったという意味ではありません。
分母に期末総資産だけを使うと、期中に設備投資や買収で資産が大きく変わった会社では、期間全体の資産規模を表しにくくなります。そこでこのツールでは、期首と期末の平均総資産を使います。月次や四半期で大きな変動がある場合は、可能なら月末残高の平均を使うと、さらに実態に近い分析になります。
入力する数字はどこで確認する?
| 入力項目 | 確認する資料 | そろえるポイント |
|---|---|---|
| 売上高 | 損益計算書 | 期首から期末まで同じ会計期間の売上高を使う |
| 期首総資産 | 前期末の貸借対照表 | 連結・単体、会計方針、対象会社の範囲を確認する |
| 期末総資産 | 当期末の貸借対照表 | 設備投資、減損、買収、為替変動などの影響を注記する |
円、千円、百万円のどの単位でも計算できますが、3つの入力値を同じ単位にそろえることが条件です。売上高だけを円、総資産を百万円にすると、結果が100万倍ずれてしまいます。決算短信や有価証券報告書の単位表示を確認し、入力前にメモしておくとミスを防げます。
また、売上高に営業外収益や臨時収益を混ぜないことも大切です。総資産回転率は本業の売上と資産の関係を確認するために使うことが多いため、比較する資料がどの売上区分を採用しているかをそろえてください。
総資産回転率の具体例
例えば、年間売上高が5億円、期首総資産が2.8億円、期末総資産が3.2億円の場合を考えます。平均総資産は3億円なので、総資産回転率は5億円÷3億円で約1.67回です。総資産回転期間は365日÷1.67回で約219日となります。
| 計算段階 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| 平均総資産 | (2.8億円+3.2億円)÷ 2 | 3億円 |
| 総資産回転率 | 5億円 ÷ 3億円 | 約1.67回 |
| 総資産回転期間 | 365日 ÷ 1.67回 | 約219日 |
| 総資産の変化率 | (3.2億円 ÷ 2.8億円 − 1)× 100 | 約14.29% |
回転率と回転期間は同じ関係を別の角度から見たものです。回転率が高いほど、通常は回転期間が短くなります。ただし、短い期間で売上を作れていても、粗利率が低い、返品や値引きが多い、欠品で販売機会を失っているという場合があります。回転率だけで経営状態を決めず、利益率や在庫の状況も一緒に見てください。
総資産回転率の読み方と目安
総資産回転率に全国共通の合格ラインはありません。小売・卸売のように売上が大きく在庫を短期間で動かす業態と、工場・不動産・インフラのように設備を長く使う業態では、資産の構成が大きく違うからです。サービス業でも、外注中心か自社設備中心かで必要な資産額が変わります。
前年より上がった
売上増加、在庫圧縮、遊休資産の売却など、何が要因かを分解します。利益率が下がっていないかも確認します。
前年より下がった
新設備の稼働前、在庫増加、売掛金の膨張、売上減少などを確認します。投資が将来の売上に結びつくかを追います。
同業より高い
効率が高い可能性がある一方、設備更新不足、在庫不足、外注依存などで資産が小さく見えていないかも見ます。
比較するときは、同じ年度、同じ連結範囲、同じ売上の定義で計算してください。単年度の数値よりも、3〜5年の推移に売上高、平均総資産、利益率を重ねると、資産効率の改善が持続しているかを判断しやすくなります。決算期変更や大型買収があった年は、前後を単純に並べない方が安全です。
回転率が変わった原因を分解する
総資産回転率は、売上高と平均総資産の2つの数字からできています。数値が下がったとき、売上高が減ったのか、資産が増えたのか、それとも両方なのかを分けて見ると、対策が具体化します。ツールの結果に表示される総資産の変化率も、原因を考える入口になります。
- 売上高の変化を確認:顧客数、単価、販売数量、稼働日数、商品構成のどこが変わったかを前年と比べます。
- 資産の変化を確認:現金、売掛金、棚卸資産、固定資産のどの項目が増えたかを貸借対照表で確認します。
- 一時要因を分ける:新工場の建設、買収、決算期変更、為替換算など、通常運転とは別の影響を注記します。
- 利益とのバランスを見る:回転率を上げるための値引きが粗利率を下げていないか、資産削減が品質や供給力を損なっていないかを確認します。
改善策は会社ごとに異なります。売掛金の回収条件を見直す、滞留在庫を減らす、遊休設備を整理する、価格と商品構成を見直すなど、資産の中身に合わせて優先順位を決めてください。総資産回転率を高めること自体を目的にすると、必要な投資まで削ってしまうおそれがあります。
ROA・在庫回転率・ROICとの違い
| 指標 | 主な計算 | 分かること | 使い分け |
|---|---|---|---|
| 総資産回転率 | 売上高 ÷ 平均総資産 | 資産全体で売上を生む効率 | 資産規模に対する売上の大きさを確認 |
| ROA | 当期純利益 ÷ 平均総資産 | 資産全体に対する利益の効率 | 売上だけでなく最終利益まで確認 |
| 在庫回転率 | 売上原価 ÷ 平均在庫 | 在庫が売れるスピード | 棚卸資産の滞留や発注を確認 |
| ROIC | NOPAT ÷ 投下資本 | 事業に投じた資本の効率 | 資本コストとの関係を確認 |
| 自己資本比率 | 自己資本 ÷ 総資産 | 資本構成と財務の安全性 | 効率ではなく財務の安定性を確認 |
例えば、総資産回転率が上がっているのにROAが下がっている場合、売上は増えていても原価、販売費、営業外費用などで利益が残っていない可能性があります。逆にROAが改善していても、利益が一時的な売却益による場合は、通常の資産効率とは切り分ける必要があります。
計算時の注意点と限界
- 期首・期末総資産は、連結・単体や対象会社の範囲をそろえてください。
- 3つの金額の単位を円、千円、百万円のいずれかに統一してください。
- 大型投資、買収、減損、為替変動がある年度は、数値の変化理由を注記してください。
- 総資産回転率だけで高い・低い、良い・悪いと判定しないでください。業種・利益率・品質・欠品などを組み合わせて見ます。
- このツールは財務分析の参考値です。投資判断、融資判断、会計処理、税務申告を保証するものではありません。
売上高が0円なら総資産回転率は0回になりますが、回転期間は計算できません。期首または期末総資産が0以下、空欄、文字列、極端に大きい値の場合は、入力ミスやデータ範囲を確認するため計算を止めます。異なる期間の売上高と総資産を組み合わせても、意味のある回転率にはなりません。
前年と比較するときの記録方法
年度ごとに売上高、平均総資産、総資産回転率、総資産回転期間、主な増減要因を同じ様式で記録すると、数値の変化を追いやすくなります。回転率だけでなく、設備投資や在庫、売掛金、利益率の変化もメモしておくと、一時的な改善と継続的な改善を区別できます。
総資産回転率 計算のよくある質問
総資産回転率の計算式は?
売上高を平均総資産で割ります。平均総資産は、期首総資産と期末総資産を足して2で割った金額です。売上高5億円、平均総資産3億円なら、総資産回転率は約1.67回です。
総資産回転率が1回とはどういう意味ですか?
対象期間の売上高が平均総資産と同じ金額という意味です。資産が1回転したという物理的な意味ではなく、資産規模に対してどの程度の売上を生んだかを表す倍率です。
総資産回転率は高いほど良いですか?
高いほど売上を生む効率が高い傾向はありますが、一律には判断できません。業種、粗利率、欠品、設備の老朽化、外注費なども合わせて、同業や自社の推移と比べます。
ROAと総資産回転率の違いは?
総資産回転率は売上高と平均総資産の関係を見ます。ROAは当期純利益と平均総資産の関係を見ます。前者は売上を作る効率、後者は利益を残す効率を確認する指標です。
期末総資産だけで計算できますか?
簡易計算はできますが、期中の資産規模を反映するには平均総資産を使う方が適切です。設備投資や買収などで資産が大きく変わった年度ほど、期首と期末の両方を確認してください。
売上高が0円の場合も計算できますか?
総資産回転率は0回として表示します。ただし、総資産回転期間は365日を0回で割れないため、算出対象外になります。売上高が0円になった理由も別途確認してください。