在庫回転率計算ツール
売上原価、期首在庫、期末在庫を入力すると、在庫回転率、在庫回転期間、平均在庫をまとめて計算できます。金額ベースだけでなく数量ベースにも切り替えられるため、月次の在庫管理、滞留在庫の発見、仕入れ量の見直しに使えます。
在庫回転率の計算
在庫回転率の計算式
在庫回転率は、一定期間に在庫が何回入れ替わったかを見る指標です。金額ベースでは、売上原価を平均在庫金額で割ります。
平均在庫 = (期首在庫 + 期末在庫) ÷ 2
在庫回転率 = 売上原価 ÷ 平均在庫
在庫回転期間 = 対象期間の日数 ÷ 在庫回転率
たとえば年間売上原価が6,000万円、期首在庫が400万円、期末在庫が600万円なら、平均在庫は500万円、在庫回転率は12回、在庫回転期間は約30.4日です。
金額ベースと数量ベースの使い分け
| 計算方法 | 使う数値 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| 金額ベース | 売上原価、期首在庫金額、期末在庫金額 | 財務分析、資金繰り確認、全社・店舗単位の在庫効率 |
| 数量ベース | 出庫数、期首在庫数、期末在庫数 | 商品別の動き、SKU別の滞留確認、発注量の見直し |
在庫回転率を実務で見るポイント
在庫回転率が高いほど、少ない在庫で販売できている傾向があります。ただし、高ければ常に良いわけではありません。回転率が高すぎる場合は、売れ筋商品の欠品、販売機会損失、緊急仕入れによる原価上昇が起きていないかも確認します。
低い場合
過剰在庫、滞留在庫、需要予測のずれ、仕入れロットの大きさを確認します。保管費や値下げ損が増えやすい状態です。
安定している場合
同じ計算基準で月次推移を追い、季節性やキャンペーン後の在庫残を見ます。粗利率との両立も確認します。
高すぎる場合
欠品、納期遅延、安全在庫不足がないかを確認します。売れ筋ほど発注点とリードタイム管理が重要です。
在庫回転期間も一緒に確認する
在庫回転率だけでは、現場で「どれくらいの日数で売れているか」が直感的に分かりにくいことがあります。そのため、在庫回転期間も同時に見ると判断しやすくなります。回転期間が長くなるほど、仕入れた商品が資金として寝ている期間が長くなり、保管費、劣化、陳腐化、値下げ販売のリスクが高まります。
月次管理では、全社平均だけでなく商品カテゴリ別、店舗別、仕入先別に分けて見ると原因を特定しやすくなります。売上原価が増えているのに在庫回転率が下がっている場合は、売れ筋以外の在庫が積み上がっている可能性があります。逆に在庫回転率が上がっても欠品が増えている場合は、在庫削減が強すぎる可能性があります。
計算結果を改善につなげる手順
| 手順 | 確認すること | 次の打ち手 |
|---|---|---|
| 1. 基準をそろえる | 売上原価と在庫金額の期間、税込・税抜、評価方法 | 月次・四半期・年次で同じルールを使う |
| 2. 分解する | 商品カテゴリ、店舗、仕入先、SKU別の差 | 低回転の商品群を抽出する |
| 3. 原因を見る | 需要予測、発注ロット、リードタイム、値引き販売 | 発注点、仕入量、販促計画を見直す |
| 4. 利益と合わせる | 在庫回転率、粗利率、原価率、廃棄率 | 早く売れるが低粗利の商品と、高粗利だが滞留する商品のバランスを取る |
関連して確認したい指標
在庫回転率は在庫効率を見る入口です。利益や品質への影響まで見るには、原価率、粗利率、歩留まり、廃棄率も合わせて確認します。特に小売業や卸売業では、在庫を減らしすぎると欠品が増え、在庫を持ちすぎると資金繰りと値引き損が悪化しやすくなります。
参考情報
在庫回転率は、売上原価を平均在庫金額で割る方法が実務でよく使われます。財務分析では棚卸資産回転率として扱われることもあり、在庫をどれだけ効率よく販売できているかを見る指標です。
参考:マネーフォワード「在庫回転数を改善するには?」、freee「貸借対照表を使った財務分析のやり方」、OBC「財務諸表とは?」